はじめてのお料理レビュー!
こんにちは、めし山です。
梅仕事の季節だなと思ったらあっという間に梅雨が明けて夏ですね。気がつけば季節が変わってるとか、時の流れが早すぎるんじゃないでしょうか。いつからそんなにせっかちになったのよ時間くん…。
料理ノートのつもりで始めたこのブログですが、やればやるほど料理のできなさが気になって先日から料理教室に通っています。料理ができるって、時間内に毎回おいしく作れることだと思うんですよね。つまり、再現性が高い状態!
通っているシェフクリエイトさんは「プロの料理技術を4ヶ月で習得する料理教室」と謳っているだけあって、プロの技を理論で教えてくれます。初回で習ったハンバーグがそれはそれはお店級においしくて感動でした…!
もちろん、教えてくれるのはプロの料理家さん。めし山クラスの先生はお料理歴20年以上の大ベテランです。調理法はもちろん、食に関することならキャリアやマーケティングについても豊富な知識をお持ちです。プレイヤーもコンサルも育成もできるなんてどれだけスペシャルなんでしょうか…!
緊張の1回目、なんと毎回料理を1品持ち寄って生徒+先生でレビューし合うというじゃありませんか。見ず知らずの方に料理を振る舞ったこともなければレビューされたこともない…!なに持って行ったらいいの!?
今回は、レビューしてもらってわかった、おいしさの構成要素とお料理をおいしくする方程式のまとめです。
- 料理の味がピンぼけしているような気がする
- 今よりおいしく作るコツを知りたい
- おいしさの構成ロジックが知りたい
家族・友人以外に料理を振る舞ったことがない…!緊張!
家族や友人以外に料理を食べてもらう初めての経験!自信がない!が、そもそも自信を持ててないから料理教室へ行くのです!!だからよしんば残飯みたいになったとしても問題ないはずだ!と、ハードルを下げて心を落ち着かせます。
作るものは安心安全・食卓のアイドル肉じゃが君です。背伸びしてもしかたありませんからね。等身大で体当りしてきます。
いよいよレビュー当日!結果やいかに?
参加者はめし山を入れて計5人(生徒4人+先生1人)です。
電子レンジで温めてから1人分ずつお皿に盛り付けます。今回は肉じゃがの肉から肉汁が流れ出ないように、温め温度は60℃に設定しました。
作り方の工程を説明してから全員で実食します。
おいしさの構成要素と方程式は?
いただいたら一人ずつ感想を述べていきます。その際、おいしさの観点は以下6つです。
この6つが満たされている状態がおいしい状態です。重要なのは、6つすべてが満たされていること。項目はかけ算なので、どれかひとつでも欠けていると「おいしい」とは感じません(例えば、最高の食材と技術で調理されたお寿司も生ぬるかったらおいしくないように)
言われてみると、今までにいただいた感動的においしい一皿は確かにどの項目も非の打ち所がなかった気がします。名店や一流の料理店で出てくる非日常的なクオリティのお皿たちには、見えない手間や試行錯誤が込められてるんですね。
今回めし山が持っていった肉じゃがには以下のような感想が出ました。
▼生徒さん
- 塩分はちょうどいい
- 甘みを感じない
- だしの味を感じない。鰹節を入れてはどうか
- 食べた時に冷えていた。汁を増やしてはどうか
- 肉に味がしみてておいしい
- 肉がぱさついて少し固い(水分不足)
- 人参の柔らかさが丁度いい
- 玉ねぎ、人参がおいしい(味染み、柔らかさ)
- じゃが芋が少し固い
- じゃが芋に味が染みていない
▼先生
- 85℃で低温調理した意図は理解
野菜のペクチンは80℃から壊れる(=柔らかくなる)ため - 肉も低温調理してはどうか
- 低温調理時に調味液を一緒に入れたら?
「じゃが芋に味が染みていない」感想に対し - だしの旨味は濃度観点ではOK(羅臼昆布は味が濃いので)
風味の部分で鰹節があってもよい - 「昆布だしの肉じゃが」や「あっさり」と前置きしても良かった
「だしの味を感じない」感想に対して - 全体的に茶色いので彩りがあるといい。絹さやとか。
- 仕上がりの色の濃さは醤油の薄口と濃口を使い分けるといい
- 味のバランスは問題ない
ふむふむ、調味料はレシピに忠実に作ったので味のバランスは問題なし、肉とじゃがいもの状態(柔らかさ、味染み、水分量)へ特に指摘が集まりました。
レビュー結果をおいしさの方程式にあてはめてみると…?
レビューで指摘があった今回の残念ポイントを方程式にあてはめると…はい!こんな感じ!
今回は主に加熱に課題が多いことがわかりました。また、おいしさ以外にも期待値調整が食べた時の体験に影響していました。
肉じゃがのような、認知度の高い料理は食べ手が何かしらの味のイメージ持っているため、イメージのずれが「思ってたのと違う」⇒「おいしくない」判定に繋がっていました。
今回の場合、だしの濃度は十分だったものの、スタンダードな鰹と昆布の合わせだしではなかったため「だしの掛け合わせが足りない」=「だしの味がしない(自分が知っている肉じゃがの風味じゃない)」というコメントに至っています。
自分では気が付けないことも多く、想像以上にレビューからたくさんの示唆が得られました。一方で、相反するコメントもあり(味のバランスは問題ない/甘みを感じない等)、レビューの内容を100%鵜呑みにしないことも重要だと感じました。味の好みは人それぞれ、正解は一つじゃないですもんね〜。
レビュー結果を踏まえて次回は↓を改善してみようと思います!
- 肉だけ別途低温調理する
- じゃがいもを中サイズに
- だしを鰹と昆布の合わせ出汁に変更
- 汁気は少し残す
- 温める時は肉と野菜を別々にする
それぞれレンジで、野菜→80℃、肉→60℃ - 仕上げに絹さやを彩りとして添える
次回、後編は改善点を実践したアフター版肉じゃがを制作します!